ノアの箱舟を創ろう Let us Create the Super Ocean-Floating-Structures such as the Noah's ark.

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Tuesday, July 6, 2010

The Magunesium Civilization:Lazer

【出展リンク】:  


http://www.mgciv.com/blog/category/laser





The Magnesium Civilization





  
質問:
太陽光励起レーザーを発振する媒質には、クロム、ネオジム、イットリウムといったレアメタルが使われているそうですね。これらのレアメタルを巡って世界中で激しい争奪戦が繰り広げられていますが、レーザー発生装置を大量に作れるほど、資源は十分にあるのでしょうか?
回答:
  
質問:
太陽光励起レーザー発生装置は、本当にランニングコストがかからないのでしょうか?
太陽光自動追尾システムを動かすためのエネルギーや、(特に砂漠では)レンズの清掃コストはどうなるのでしょう?
回答:
  
「低コストで超高温を実現する『太陽光励起レーザー』」で紹介したように、太陽光励起レーザーを使えば、単純に太陽光を集光するよりもはるかに高い温度を実現することができます。
下の動画は、2009年1月に東京工業大学の屋上で行われた太陽光励起レーザーの実験風景です。この時出力されたレーザーの出力は50W。この程度の出力であっても、0.1mm厚のステンレス板にいとも簡単に穴を開けることができてしまいます。
さらに次の動画は、太陽光励起レーザーで酸化マグネシウムを還元しているところです。レーザーの焦点が酸化マグネシウムの表面に合ったときに、煙のように蒸発するマグネシウムが見えます。製錬を商業化するにはまだ不十分な出力ですが、酸化マグネシウムの還元自体は可能であることがわかります。
  
「レーザーでマグネシウムを製錬できるか?」という記事では、酸化マグネシウムにレーザーを照射することで粉末表層が蒸発し、金属マグネシウムだけ取り出せることを紹介しました。
下の動画は、1kWのレーザーを酸化マグネシウムに0.5秒間照射した様子を、1/60で高速度撮影したものです。レーザーによって酸化マグネシウムは一瞬で気化しますが、この時、気化した物質は垂直に立ち上ります。そのため、気体から特定の元素だけを比較的容易に取り出せるのです。
現在、蒸発して回収した物質のうち、30%が酸化マグネシウム、70%が金属マグネシウムです。つまり、純度70%のマグネシウムをレーザーで製錬できています。マグネシウムを燃料として使う場合には、70%の純度でも十分です。ちなみに、ピジョン法でも最初に製錬されるマグネシウムの純度は80%程度で、それから高純度化の処理を行っています。
  
質問:
太陽光励起レーザーを使った場合のMgOからMgへの変換効率(現状/目標)はどれぐらいですか? プラントの試算からするとかなり高そうですが。
回答:
  
Carbon dioxide gas laser smelts magnesium
炭酸ガスレーザーでマグネシウムを製錬
私たちは太陽光励起レーザーで400W〜lkW級が達成できたとして、実際にマグネシウムを得ることができるのか、別タイプの実用レーザーを使って実験を行っています。400W/1kWの炭酸ガスレーザーを酸化マグネシウム粉末に0.2秒間照射すると、粉末表層が蒸発、そのガス中の30%がマグネシウム原子であることを確認しました。ここで重要なのはどれだけ効率よく純粋なマグネシウムを作れるかという点にあります。できたマグネシウムの燃焼で得られるエネルギーを生成にかかったレーザーのエネルギーで、割った値を「エネルギー還元効率」と言います。これが大きいほどよいわけですが、実験データから求めた値は45%で、目標値50%にかなり近い成果を得られています。
  
A "solar-pumped laser" system in Chitose
千歳の太陽光励起レーザー実験装置

20000°C相当のエネルギーを与えれば、触媒なしでマグネシウムを製錬できます。しかし、20000°C相当に相当する膨大なエネルギーを投入することは可能なのでしょうか?
子ども時代に、虫眼鏡を使って太陽光を集めて紙を焼いて遊んだ経験は、みなさんにもおありでしょう。ただ、集光によって実現できる高温には理論的な上限があります。それは6000°Cです。つまり、いくら太陽光を集めても、その発生源である太陽表面の温度を超えることはできません。けれど、人間の知恵を活かせば、さらに温度を上げられます。それが、「太陽光励起レーザー」です。

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