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COP15:コペンハーゲン協定:内容が曖昧で不十分な文書
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COP15:WWF、新たな資金提案を歓迎しつつも長期の資金提案の重要性を訴える
2009/12/16
COP15:大きな抜け穴だらけで低い削減目標が世界に災いを
2009/12/21
2007年12月のバリ会議以降、2年間におよんだ国際交渉を受け、開催された、コペンハーゲン会議(COP15/COPMOP5)が終了しました。世界が温暖化防止に向け、初めて交わした約束「京都議定書」の、第一約束期間が終わる2013年以降、国際社会がどのような目標を定め、約束するのか、その枠組みについて、確かな合意は実現されませんでした。
紛糾と対立の中で
京都議定書に続く、大きな温室効果ガス排出削減のための約束が、いよいよ交される会議、と目されてきた、今回のコペンハーゲン会議。
世界から押しかけた3万人あまりの人々に加え、後半に入ると、今までの、温暖化防止会議では例のない、110人以上におよぶ各国の首脳陣が参集しました。
会場には警備員が立ち並び、厳重警戒の体制。会議第一週までは、自由に立ち入っていたNGOのスタッフたちも、外に締め出され、コペンハーゲンの町には、人が溢れかえりました。
そして迎えた最終日、会議は結局収束されず、当初予定されていた終了日の金曜日を丸一日過ぎた、翌土曜日の現地時間午後3時半になってようやく閉幕しました。
温暖化の脅威を避けるために必要な削減レベル、として科学が示した数値に届かない、先進国の目標。そして、削減行動を国際的に約束することを拒む途上国。
両者の間の対立は容易に埋まらず、会議は最後の最後まで紛糾しました。
何が得られたのか?
結果的に、会議はほぼ破綻という形で幕を閉じました。
会議終盤、アメリカや中国を含めた、先進国ほか20あまりの国々が、話し合いと譲歩を重ね、ようやっと先進国の削減目標と、途上国の自主的な削減目標を含んだ宣言文書「コペンハーゲン協定」をまとめましたが、その進め方について、文書の取りまとめに参加していなかった、他の多くの国々が反発。「協定」は事実上、意味をなさなくなってしまったのです。
そして無論、今回の会議の最も重要な課題だった、「法的な拘束力を持った削減目標を定めた新たな議定書」の採択も、先送りされていました。
積極的な削減合意を求めて抗議! WWFデンマークが実施した「Burning Pandas」パレード
今回の会議について、WWFの気候変動プログラム・リーダーのキム・カーステンセンは次のように言っています。
「コペンハーゲン会議は、リーダーシップの乏しさと、信じ難いほどの消極的な姿勢によって、失敗の一歩手前で終わりました。2年間の交渉の末に、私たちは、内容が曖昧で不十分な「協定」を、手にしただけでした。アメリカの気候変動法案成立の可能性と、途上国に対する資金援助開始の可能性が開けたことを除けば、実効性のある温暖化対策の妨げになっている政治的な障害は、全く取り除かれませんでした」。
温暖化防止の必要性は理解していても、約束の中身が伴っていなければ、地球を危険な気候変動から守ることはできません。豊かな国々と貧しい国々が、従来にない、全く新しい方法で協力しないと、この危機は乗り越えられないでしょう。
実際、今回の会議の結果は、数百万を超える人々の暮らしや命、数千億ドルの資金、そして多くの機会損失の未来を、大きく左右することになります。今後、内容が曖昧な「コペンハーゲン協定」の詳細を、交渉を通じて、どれだけ具体化できるかが、大きなカギとなります。
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キーワード
コペンハーゲン, 中国, 京都議定書, 先進国, 国連気候変動枠組条約
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