出展引用リンク】:
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/0002530878.shtml
「潮流発電」実用化へ 三木のベンチャー実証準備
プロペラを使った実験(ノヴァエネルギー提供) |
鈴木清美社長と発電装置の模型(実物の100分の1)=三木市加佐 |
三木市のベンチャー企業が、潮の流れを利用した「潮流発電」の実用化を目指している。風力や太陽光発電と違って天候に左右されず、安定した電力供給ができる自然エネルギーとして世界が注目。既に明石海峡で実験を終え、来春までに試作品を使って効果を実証するなど取り組みを本格化させる。(斉藤正志)
同市加佐の「ノヴァエネルギー」。社長の鈴木清美さん(56)が2007年に設立した。鈴木さんは以前、海運会社で貨物船の船長を務めており、大型タンカーが潮の力で流されるのを何度も見たことをきっかけに、潮流発電の研究を始めたという。
開発した装置は、海中に設置した丸みを帯びたプロペラを潮の流れで回し、発電する仕組み。当初はプロペラに海中のごみが絡まる問題点もあったが、神戸大海事科学部の協力を得ながら改良を重ねた結果、異物を潮流とともに流し去ることのできる形状を考案した。
08年からは韓国海洋大との共同研究もスタート。同年2月に明石海峡で長さ1・2メートル、回転直径65センチのプロペラを船に付けて実験したところ、200ワットの発電に成功した。
目標は東シナ海を流れる「黒潮」を利用した発電。長さ25メートル、回転直径16メートルのプロペラ四つを付けたブイを800基設置すれば、大型原発より費用が安く、しかも発電量も多く160万キロワット(24時間の発電で、約380万世帯分)を生み出せると試算する。
実験はほぼ終わり、来春までに淡路島の岩屋港で実証に取り組む予定。港に停泊する船にプロペラを付けて継続的に発電を試みるという。現在、地元漁協との調整など準備を進めている。
鈴木さんは「地球が自転している限り、潮の流れも止まらない。これほど安定したエネルギーはない。できるだけ早く実用化したい」と話している。
(2009/11/21 16:14)
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