2009年7月23日木曜日

中国における海水淡水化の進展

中国における海水淡水化の進展
馬 敬環(天津工業大学環境化学工学部教授)/共著者:劉莹・韓煦 2009年6月30日


【出展引用リンク】:
   
    http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/0907water/r0907_ma.html

【引用開始以下の通り】

はじめに
 中国は水資源に非常に乏しい国であり、一人当たりの淡水資源量は世界平均のわずか1/4にすぎない。そのうえ季節的地域的分布も均等でなく、中国沿海地域は経済が発達し人口も密集しているため淡水資源が非常に不足している。現在、水資源の不足は中国社会経済の持続的な発展を制約する重要な要因の一つとなっている。[1]全国669都市のうち400都市以上が給水不足であり、そのうち110都市が深刻な水不足に悩んでいる。水資源の不足という問題は沿海の経済の発展した都市で非常に深刻に現れている。また、中国の多くの沿海都市の水資源構造は単一的で過度に地表水に依存しているため、ここ数年地表水の水源がわずかに汚染したり突発的な汚染事故が発生したりすると、給水の水質および安全の問題に対して非常に多くの住民が関心を持つことになる。

 いっぽう中国の海岸線は32647kmに達し、海水資源は豊富である。海水の淡水化による水の供給は時間と気候の影響を受けず、安定した水質で水量も十分に供給できる。また、生産される淡水化水の水質は完全に飲用水の水質標準に到達しているどころか、従来の水源や浄水技術によって生産された飲用水よりも優れたものである。ここ数十年の科学技術の進歩に伴い、海水の淡水化技術は急速に発展・成熟し、淡水製造コストは下がり続けている。海水の淡水化技術の発展により水資源の危機を解決するということは、いまや世界各国の共通認識である。よって、海水の淡水化技術を発展させ海水を淡水化して沿海都市の公共用水に用いることは、中国の淡水資源不足問題を解決することに有効であるだけでなく、沿海都市や離島の住民の生活用水の水質を高め住民に水の安全を保証することも可能にするのである。[2]

1. 中国の海水淡水化の現状
 中国の海水淡水化技術の研究は1958年に始まり、2006年6月現在で竣工・生産開始した海水淡水化事業は計41、生産水量は12.0394万m3/dに達している。そのうち25事業は離島の住民への給水に用いられ、水生産能力は合計1.72万m3/dであり、総生産水量の14%を占める。その他は電力や化学工業など企業の自家用水である。[3]

 政府は第11次5カ年計画の『海水利用特別計画』において以下のように提示している。[4]すなわち、都市住民への飲用水供給を目標とする大中型海水淡水化重要モデル事業を遂行することは今後数年間の重点課題の一つである。そこで、2010年までに全国のこの種の海水淡水化事業の能力を40~55万m3/d程度に増大させることが計画されている。

 さて、天津は中国で比較的早く海水淡水化が実施された地域の一つであり、その海水淡水化技術は中国国内で先導的な水準にある。現在天津市政府は海水淡水化を都市給水の重要な一部とし、天津を中国の海水淡水化モデル都市とすることに決定している。天津は海水淡水化の分野に科学技術開発力を結集し、実り豊かな科学研究的成果を獲得してきた。光栄にも数十の国家級・省部級の科学技術進歩賞を獲得し、2007年には中国一の10000トン級低温多機能海水淡水化モデル事業、2500t/h海水循環冷却モデル事業、1000トン級海水利用開放式テスト基地を完成し、海水淡水化および総合利用技術国際交流プラットホームを組み立て、海水淡水化発展計画綱要を制定した。また、浜海新区で実力があり新基軸に富んだ海洋科学技術型企業が形成されているように、海水淡水化は新興産業として急速に発展している。海水淡水化においてはすでにある程度の技術的産業的優位が形成されているのである。

 従来の海水淡水化法は主に蒸留法と膜法であるが、新エネルギー技術の新しい方法と各種の従来の方法の長所を組み合わせることが今後の海水淡水化技術発展の趨勢である。

 表1は中国海水淡水化事業プロジェクトの概況であるが、中国海水淡水化事業プロジェクトの中で逆浸透法が主流を占めていることが容易に確認できる。

表1 中国海水淡水化事業プロジェクト概況[5] 番号 位置 規模/(t/d) 方法 生産開始年
1 西沙永興島 200 電気透析 1981
2 天津大港発電所 2×3000 多段フラッシュ蒸発 1989
3 浙江舟山嵊山鎮 500 逆浸透 1997
4 浙江舟山馬跡山 350 逆浸透 1997
5 遼寧長海県大長山島 1000+500 逆浸透 1999
6 滄州化学工業公司 1800(飲料水) 逆浸透 2000
7 山東威海華能発電所 2000 逆浸透 2000
8 浙江嵊泗県駟礁島 1000(二期) 逆浸透 2002

2. 現在進行中の海水淡水化プロジェクト
 第10次5カ年計画において、中国の海水淡水化は産業化の発展という点で重要な進展を見た。技術的なブレイクスルーを得、規模が絶えず拡大し、コストは大幅に低下したのである。海水淡水化の重要性および戦略的意義はますます人々に認識されるところとなり、海水淡水化技術の研究開発、産業促進、事業投資などに対し幅広い注目・関心が集まっている。[2]

 そこで、水資源不足問題を有効に解決するために、天津は海水淡水化および総合利用プロジェクトを遂行しているところであり、現在各プロジェクトは順調に進行している。このプロジェクトは天津北疆発電所プロジェクト、大港海水淡水化プロジェクト、天津臨港海水総合利用一体化プロジェクト、宝成グループ海水淡水化装備産業プロジェクトなどである。これらは国家第一級の循環経済の試みである。例えば北疆発電所計画は4基の100万kWの火力発電超臨界ユニットと日産40万tの海水淡水化装置を建設するものであり、事業総投資額は260億元である。第一期事業の総投資額は124億元であり、2009年末には発電ユニット一台と海水淡水化装置が組み立てられて生産を開始し、2010年には第一期事業が全面的に竣工して一日20万tの淡水化海水が生産可能になるものと計画されている。プロジェクト完遂後は日産される淡水化海水は40万tであり、北京・天津はこの事業で提供される淡水化海水を使用することができるであろう。

 天津臨港海水総合利用一体化プロジェクトの総投資額は32.9億元であり、プロジェクト規模は次の通りである。すなわち、冷却水50万t/d、海水淡水化能力10万t/d、精製塩(99.9%)85万t/aの取水および浄化工程・事前処理工程・淡水化工程・製塩工程・化学製品抽出工程である。また、2007年12月、宝成グループとタイ国サハビリヤ鋼鉄グループは42万t/d海水淡水化(EPC)プロジェクト事業総合協約に署名した。この協約の総額は約60億人民元である。そのうち第一期8万t/d海水淡水化(EPC)プロジェクトは2010年5月に完成するものとして計画されている。[6]

 そして、天津大港新泉海水淡水化有限公司のアジア最大の海水淡水化工場は、2009年7月にすべて完成する予定である。このプロジェクトは天津市大港区海洋石化園区内においてシンガポールのハイフラックスグループの投資により進められ、プロジェクト総投資額は7.5億元、第一期に達成される一日あたりの海水処理能力は10万トンであり、最終的には一日当たり15万トンの処理能力が形成される。これらは主に落戸園区内の工業プロジェクト用水の需要を満たし、特に園区内に進行中の100万トンのエチレンプロジェクトの組み立てに給水される。さらに、2010年までに天津市は一大海水淡水化モデルプロジェクトを完成させる予定である。完成時には一日あたりの海水淡水化量は50万立方メートル、一年あたりの海水淡水化生産能力は1.5億トン以上、一年あたりの海水直接利用量は40億立方メートル以上にも達する 。[7]

また、青島市は深刻な水不足に悩まされている中国北方の沿海都市の一つである。青島の海水直接利用は一貫して中国上位にあり、現在の海水直接利用総量は毎年10数億tに達し、主に工業冷却水に利用されている。青島市が関係しているスペインと合作の10万 t/dの海水淡水化工場プロジェクトはすでに正式に着工しており、海水淡水化工場は2010年に完成して、運転開始の予定である。[8]

 最後に、舟山市普陀区六横鎮地処六横島は舟山市「三大島」の一つである。舟山市の総合計画に基づき六横島は舟山市または浙江省最大の港湾工業および臨港工業基地として発展していくことが予定されており、舟山市海洋経済発展の重点島である。しかし、六横島の淡水資源は乏しく毎年の降雨量も少ないため住民の生活用水や漁業用水は常に緊張を強いられ、淡水資源は同島の経済的・社会的発展を制約する原因となっている。杭州水処理技術研究開発センター所属公司は、浙江省舟山市六横に10000トン級の海水淡水化事業プロジェクトを入札、落札し、さらに六横自来有限公司との海水淡水化システム事業の合作に調印した。同プロジェクトの総規模は日産淡水10万立方メートルで、三期に分けて実施される。第一期のプロジェクト規模は日産淡水2万立方メートル、総投資額概算1億元であり、2009年に初出水が計画されている。

3. 中国の海水淡水化の発展を制約する要因
 中国の海水淡水化産業はいまだその階段を上り始めたばかりである。オリジナルな知的財産である最重要技術は多くを所有しておらず、産業化規模は小さく、いまだコストは比較的高い。また、水の価格形成システムは完成にほど遠く、海水淡水化産業の発展システムも未完成な産業である。

3.1 政策面
 コストの違いは、政策の方向付けを決定する重要な要因である。すなわち、中国の水利体制において、もともと水は比較的完成した体系を形成しており、この体系のもとで水は価格的な恩恵という保護を享受してきた。しかし、海水淡水化産業は一つの新興産業であり、従来の水の価格体系の外に独立して存在している。現在の中国では、海水利用奨励政策および法律・規定による奨励が不足している。海水淡水化産業は、すでに、その始まりから完全に原価計算および市場経済方式による発展に基づいている。中国水利市場において海水淡水化産業は「先天不足」であり、発展初期に制限を受け企業的積極性に影響が及んでいるのである。確かに政府は海水淡水化を奨励し、すでに『海水利用特別計画』に乗り出し、第10次5カ年計画と『当面の重点的国家奨励発展産業、製品および技術目録』に組み込んだ。しかし、にもかかわらず具体的な支援政策が欠けているのである。

 政府の説明によると、海水淡水化プロジェクトは非常に大きな財政的支出を必要とし、国家にはこの点について明確な政策と補助金がないため、海水淡水化の民生プロジェクトには困難がつきまとうというのである。一般民衆についていうと、相対的に高い淡水化原価は現在まだ受け入れられがたい。現在海水淡水化民生プロジェクトは、主に極度に水が不足している離島および航行中の船舶で小規模に応用されているだけである。

3.2 価格面
 海水淡水化のコストが高すぎるということは、従来の水価格と比較しての話である。水価格の高騰は必然の趨勢であり政府も徐々に水価格市場を開放していこうという考えを持っているものの、これはかなり長期的なスパンでの話である。従来の水価格は国家経済および民衆の生活全体に関連したものであるため、安定的な発展の必要上、水価格市場の開放への道のりは相当に長くゆっくりとしたものになるであろう。政策的援助のもと中国は一貫して水の低価格政策を実行してきており、天津のように従来の水価格が全国平均よりも高いところでも住民飲用水の価格が3.6元/トン、工業用水の価格が5元/トンであるのに対し、現在の海水淡水化コストは6元/トンである。経済性から検討した場合、海水淡水化は競争力を備えていないのである。常冬至によると、海水淡水化は市場経済の道を歩んでいるが国家の援助がなく、建設運営コストはすべて淡水化水価格に反映されている。すなわち低い水価格という現状から言うならば、海水淡水化産業の競争力はいまだ低く、コストが産業発展を制約する重要要因となるであろう。

3.3 投資リスク
 海水淡水化プロジェクト投資の特徴は、投資額が大きく、周期が長く、かつ回収率が低いというものである。海水淡水化工場一つを建設するのにはともすれば数億、大きなプロジェクトにいたっては数十億の投資が必要であり、海水淡水化は「15年かけてもまだ投資を回収できない」と考える人もいる。この方面では国家の健全な投資保障体系を欠いているので、中国で海水淡水化に従事している企業の大多数はいまだ初歩的な段階であり、このような巨大な投資リスクを受け入れられる企業は存在しない。そのため大型海水淡水化プロジェクトの管理経験も欠いているので、さらに投資リスクは増加することとなる。[9]

3.4 技術面
 現在海水淡水化技術はすでにかなり成熟しており、コストを大幅に下げる余地はそれほど残されていない。現在の海水淡水化コストをさらに1~2元下げることは不可能である。技術コストを下げるためには、別の隘路を開かねばならない。すなわち、プロジェクト技術の集約モデルからエネルギーの消耗と不必要な資源浪費を減少させ、海水の総合循環利用を実現するのである。

 循環経済の発展や海洋環境保護の強化という要求によって、淡水化技術の成熟・投入・普及・応用の次に、濃縮海水総合利用技術の開発が重要課題となってきた。海水淡水化の副産物である濃縮海水はナトリウム・カリウム・臭素・マグネシウム・リチウムなどの有用物質を豊富に含み、かつその多くは陸地で得がたい鉱物資源である。濃縮海水中のこれらの化学成分の濃度は普通の海水の約2倍であるので、同じ量の化学資源を得るのに海水を直接処理する場合の半分ですみ、かなりコストを下げることができる。そのほか、濃縮海水を利用して化学資源の抽出を進めることにより海水をくみ上げて塩素殺菌を加えるなどその他の事前処理を行う必要がなくなるため、投資額およびプロジェクト費用を大きく節約することができる。そしてさらに海水淡水化操作過程で発生する濃縮海水の温度や流量パラメータを安定させ、化学資源抽出過程で安定的に操作しやすくすることができる。これらから、淡水化副産物である濃縮海水について化学資源の総合利用を進めることは十分必要であると言うことができる。

 中国政府は海水淡水化および総合利用の技術開発を非常に重視しており、国務院発行の『国家中長期科学技術発展計画』において、海水淡水化と海水化学資源利用の技術を重点領域の優先テーマとして列挙している。すなわち、中国国家発展開発改革委員会頒布の『海水利用特別計画』において濃縮海水・海水抽出カリウム・臭素・マグネシウムなどを重点プロジェクトとして列挙しているのである。また、国家科学技術部の第11次5カ年計画国家科学技術支援計画の重点項目中、1万トン級の海水抽出カリウム・千トン級の海水抽出臭素・1万トン級の海水製造マグネシウムが重点課題として列挙されている。大規模海水淡水化プロジェクトの実施にともない、濃縮海水の総合利用も日程に上がってきた。海水の総合利用を実現するには一段ハイレベルな新技術が必要とされるため、われわれは国家科学技術計画の実施に協力し、適宜オリジナルな知的財産権の鍵となる技術・材料・設備を研究開発しなければならない。そして海水淡水化と濃縮海水利用技術の同時的発展を目指すのである。[10]

4. 海水総合利用技術
 本項は海水淡水化の副産物である濃縮海水の総合利用方法案を紹介し、濃縮海水の総合利用技術を発展させることをめざすものである。本課題について、長年にわたって進められてきた海水淡水化過程総合利用技術の研究経験や国内外の専門家の意見を組み合わせ、われわれは常識的な思考の枠を打ち破った。事前処理過程においてカルシウム・マグネシウムイオン除去、再淡水化を行うことを構想したのである。これは次のような工程をとる。海水→コンクリート+超ろ過+カルシウム除去、→マグネシウム抽出→淡水化→臭素抽出→カリウム抽出→ナノろ過→蒸留、蒸発→液体塩(純塩化ナトリウム)。この工程の長所は次の通りである。

1. 事前処理過程においてカルシウム・マグネシウムイオンを除去し、淡水化過程の負荷を最大限軽減することによって、淡水化のための投資額を減らし、淡水化コストを下げることができる。
 膜法淡水化技術において、逆浸透膜圧力を高めやすいカルシウム・マグネシウムイオンを除去することによって膜浸透圧を下げ、同じ圧力で回収率を大きく高めることができる。また熱利用法式淡水化技術において、カルシウム・マグネシウムイオンを除去することによって設備のスケール付着を減らし、伝熱係数を高め造水比を高めて海水淡水化の産水率を大幅に高めることができる。これは淡水化に必要な設備投資を大幅に下げることを意味する(設備の減価償却が淡水化コストに閉める割合は非常に大きい)。また、淡水化後産出する濃塩水の濃度を大きく高めて後期蒸発濃縮製塩の投資とコストを軽減することができる。

2. 淡水化後濃塩水から直接臭素・カリウムを抽出できる。
 産水率が50%で臭素含有量が0.135mg/Lであり、産水率が55%のとき臭素含有量が0.147mg/Lであれば、空気吹出法による臭素抽出の必要濃度を基本的に満たしている。臭素抽出後の濃塩水は吸着法を利用したカリウム抽出が可能である。

3. ナノろ過は液体塩の品質を保証することができる。
 臭素・カリウム抽出後の濃塩水は比較的高濃度の硫酸根を含み、少量のカルシウム・マグネシウムなど二価以上のイオンも含むので、ナノろ過膜技術を利用して二価以上のイオンを有効に阻止することができるが、大部分を占める一価イオンはナノ膜を透過する。そして溶液中のカリウムイオン・臭素イオンはすでに除去されているので、透過液は比較的純度の高い塩化ナトリウム溶液となっているはずであり、蒸発濃縮により飽和状態に近くなりソーダ工業に高純度で不純物を除去する必要のない精製された液体塩を提供することができる。また、ナノろ過膜の濃縮液は濃度の比較的高い硫酸根イオンを含むためK2SO4製品の製造が可能であり、同時に副産物としてNaCl製品を生み出し、最終的に残る母液はごくわずかである。ナノ膜の利用によって高純度の液体塩化ナトリウムを得ることができ、また固体塩化ナトリウム・硫酸カリウム製品も得ることができる。すなわち淡水化後の濃塩水はすべて利用できるのである。

4. 液体塩の生産によって工場化製塩が可能となる。
 ナノろ過膜透過液は純度・濃度が比較的高い塩化ナトリウム溶液であるはずなので、蒸発濃縮によって飽和に近くなり、蒸発によって過飽和・結晶させて固体の製品を作り出す必要がない。このため飽和塩水により真空塩を生産する投資と運用コストを大幅に節約することができ、かつ真空製塩のその他のコストを減らすことができる。これによって本当の意味での工場化製塩を実現できる。また、同時にソーダ工業に高純度で不純物を除く必要のない精製された液体塩を提供することができ、精製工業塩の投資とコストを減らすことができる。

5. 展望
 21世紀に入り、海水淡水化は水資源不足に対処して、水資源問題を解決する重要な手段となるであろう。海水淡水化資源化技術と周辺産業が作り出され、それによる新しい産業間の連携が形成され、経済的で整合のとれた事前処理産業連携と海水総合利用産業との連携が発展するであろう。そして、事前処理・淡水化・総合利用を経た最終段階での海水廃棄ゼロが実現されるであろう。これが将来の海水淡水化の発展の趨勢である。

主要参考文献:

[1] 高従皆・陳国華ほか,海水淡水化の技術とプロジェクトガイドブック[M],化学工業出版社
[2] 劉可・畢学軍,わが国海水淡水化の市政給水利用の発展の展望と問題[J],西南給排水,2008,30(2):20-23
[3] 譚永文・譚斌・王琪,中国海水淡水化プロジェクトの進展[J],水处理技術,2007, 33(1):1- 3.
[4] 国家発改委,国家海洋局和財政部,海水利用専項計画[M],北京:国家発改委・国家海洋局および財政部,2005.
[5] 楊尚宝,わが国海水淡水化産業発展の政策思想について[J],水处理技術,2008,34(1):1-2
[6] 塩業と化学工業[J], 2009,2: 23
[7] 軍民両用技術と生産品[J],2009,3:26
[8] 沈鎮平,工業水处理[J],2008,28(11):79
[9] 常冬至,海水淡水化産業を制約する5つの要因,中国投資[J],2009,1:89-90
[10] 崔樹軍・韓恵茹,鄧会寧ほか,海水淡水化の副産物である濃縮海水総合利用方案の探求,塩業と化学工業,2008,37(1):36-39

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PROFILE

馬敬環(ma jing huan):
天津科技大学海洋科学工学部教授

1964年05月生まれ。天津大学において化学工業を専攻し卒業、工学博士の学位取得。主な研究分野は海水淡水化、海水資源の総合利用、油田汚水処理、膜分離。2002年から現在まで数多くの重大かつ困難なプロジェクトを進行して完了後、天津市科学委員会の検収を受領済。2006年天津市政府政策諮問専門委員就任。著書多数。

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【以上引用終わり】

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1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

阿修羅掲示板で最近よくお見かけしてます。阿修羅でレス出来るほど文才も商才もないのであえてこちらでレスさせていただきますことをお許し下さいませ。
21世紀は水の世紀と呼ばれて久しいと思います。詳しい技術的なことは全く解りませんが、海水→淡水に使うフィルターが重要なファクターになってくるのでしょう。「東レ」「旭化成」「信越化学」党等他にも技術を持った企業は日本には沢山あります。そう言う技術を国家手動でブラックボックス化してしまえるような政策を打ち出す政治家に出てきて欲しいですね。

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