2010年8月8日日曜日

対イラン戦争に突き進む米国と隷従する日本:植草一秀の『知られざる真実』

【出展リンク】: http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-2b1a.html

植草一秀の『知られざる真実』

マスコミの伝えない政治・社会・株式の真実・真相・深層を植草一秀が斬る


2010年8月 7日 (土)

対イラン戦争に突き進む米国と隷従する日本

米ソ冷戦が終焉して以降、米国の軍事産業は定期的な戦争を必要としている。
 米国の軍事費は歳出総額の2割を占め、日本円に換算して50兆円規模に達する。軍人140万人、文官60万人、合計200万人が軍隊に従事する。
 
 兵器産業を含めれば、その規模は膨大であり、常に戦争の実行を必要としている。
 
 米国が日本国内の基地を必要としているのは、米国が世界で常に戦争を必要としているからである。日本にある米軍基地は日本の安全を守るために存在しているのではない。米国が世界で戦争を遂行するために、日本の領土を基地として利用することが必要なのだ。
 
 沖縄の普天間基地は住宅密集地に位置しており、地域住民の負担は想像を絶する。米国は普天間基地が老朽化し、また、住宅密集地であり、普天間に代わる新しい施設を求めていた。
 
 普天間基地返還がビッグニュースとして伝えられたが、実際には基地返還ではなく、新設の基地との交換であった。
 
 しかも、最新の巨大米軍基地を日本の費用負担で新たに建設させるというのだ。
 
 米軍は、もともと名護市辺野古沿岸にV字形滑走路を建設する計画を有していた。老朽化した普天間基地を手放して、代わりに、もともと米国が求めていた辺野古海岸のV字型滑走路を日本政府に作らせようとしているのが、普天間基地返還問題なのである。
 
 自民党政権は米国の主張をそのまま受け入れてしまった。基地建設に賛成する市長を名護市長選で当選させ、県知事選では、辺野古での米軍基地建設を容認する候補者の当選に全力をあげた。
 
 拙著『知られざる真実-勾留地にて-』に執筆した、徳洲会生体肝移植問題は沖縄県知事選と並行して進展した事件だった。この問題がクローズアップされるなかで、徳洲会創設者の子息である徳田毅衆議院議員が自民党に入党する手続きが取られ、沖縄県で大きな影響力を持つ徳洲会が仲井間弘多候補の選挙支援に大きな力を発揮したのである。
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 仲井間知事したことで辺野古での米軍基地建設は現実に一歩近づいた。しかし、この流れにストップをかけたのが鳩山由紀夫前首相である。鳩山前首相は辺野古の海岸を破壊する米軍基地建設を「自然への冒涜」と述べ、「最低でも県外」を公約として総選挙を戦った。
 
 本年1月には、名護市長選挙が実施され、基地建設を認めない新市長が誕生した。本年11月には、沖縄県知事選、名護市議会選が実施される。
 
 仲井間知事も米軍基地を辺野古に建設することは困難であるとの判断を示している。沖縄選出の国会議員では、本年7月に当選した自民党議員までも、米軍基地の辺野古での建設に反対の意向を表明している。
 
 日本政府は日本国民の総意としての、米軍基地建設反対の意向を米国に表明するべきなのだ。菅直人首相は、自分自身の言葉で、海兵隊の国外退去の必要性を訴えてきたにもかかわらず、6月2日以降、日米共同発表を守ることしか表明しない。
 
 完全に思考が停止した状態にある。観察されるのは、米国への隷従である。
 
 天木直人氏は8月5日付ブログ記事に、菅直人民主党政権が8月3日の閣議で、国連安保理の対イラン制裁決議を受けて、資産凍結などの追加制裁措置を了解したとのメディア報道についての論評を掲載された。
 
 米国は7月1日に、極めて強力かつ包括的な対イラン制裁強化法を成立させた。菅首相が示したとされる意向は、日本が米国が示した対イラン制裁スタンスに日本も同調するというものである。
 
 米国は、次の戦争の有力候補にイランを選定したのだと考えられる。米国の政産軍複合体は、定期的な大規模戦争がなければ、存続し続けることができない。日本が米国の言いなりになり続ける限り、日本も米国の戦争に巻き込まれるのである。
 
 民主党の藤田幸久議員は、9.11テロの真相究明を日本政府に求めているが、悪徳ペンタゴンの一味であるメディアは、藤田氏の追及を正面から取り上げない。
 
 しかし、9.11テロには、無数の疑問点が浮上しているのである。
 
 YOUTUBE映像が、藤田氏の国会質疑を伝えている。
国会で911陰謀説が議論される1/3国会で911陰謀説が議論される2/3国会で911陰謀説が議論される3/3 
 また、911疑惑に関連しても多くの映像が提供されている。
911ミステリー1 911事件の謎
911ミステリー2 911事件の謎
 私たちは、自分の目と耳で事実を確かめ、自分の頭でものを考えなければならない。
 
 メディアに依存した思考方式は、私たち自身を悪徳ペンタゴンの僕にしてしまう道である。
 
 戦争に敵も味方もない。あるのは滅びだけだ。この言葉を私たちは噛みしめなければならない。日本はただひたすら、米国に隷従することから、脱却するべき時期にある。
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2010年8月 6日 (金)

原爆投下から65年-対米隷属から脱却のとき

酷暑にむせぶ8月6日、原爆投下から65年を経た広島市で平和祈念式典が開催された。
 
 秋葉忠利広島市長が平和宣言で「核の傘」からの離脱を求めたことに関し、菅直人首相は記者会見で「核抑止力はわが国にとって引き続き必要だ」と語った。
 
 参議院予算委員会審議では、社民党の福島瑞穂党首が、菅首相が2005年、2006年時点でも、米軍海兵隊政の沖縄駐留は必要ないとの見解を示していたことを暴露したが、国の政策の根幹とも言える安全保障問題についての基本見解がころころ変わる人物に国家の運営を任せるわけにはいかない。
 
 菅直人氏の主張が180度変化したのは、米国が米国軍の日本駐留を強く求めているからである。米国に対して言うべきを言う姿勢で臨む日本の内閣総理大臣は日本政治を支配する利権複合体である悪徳ペンタゴンの激しい攻撃を受ける。
 
 鳩山内閣はこの攻撃に晒されて、普天間問題で挫折し、内閣総辞職に追い込まれた。菅直人氏は手段と目的を交換した。自分が理想とする政治を実現するために首相になる道を捨て、首相になることを目的に、自らの思想、信念、理想を捨てた。
 
 米、官、業が支配する政治を刷新し、主権者国民が統治する政治を実現することが政権交代の目的であったが、これらの目的をすべて放棄してしまったのだ。
 
 敗戦から65年の歳月が経過しようとしている。しかし、日本の国土に米国軍がいまも駐留し続けている。沖縄県では10%もの面積が米軍によって占領されており、多くの日本国民が米軍の存在による犠牲を強いられている。
 
 鳩山前首相は普天間基地の返還問題に関連して、代替施設の建設を名護市辺野古地域から別の場所に変更することを政権公約に掲げた。鳩山前首相はこの公約を「最低でも県外」との言葉で表現した。
 
 在日駐留米軍に関する国民の意識が高まり、日本国民全体の間に、在日米軍はこれ以上いらないとの強い意識が広がった。この強い主権者国民の総意を原動力に鳩山政権は米国に対して、代替施設の海外移設を求めるべきだった。
 
 米国に対する日本の基地提供が縮小する傾向が生まれることに対して米国は極めて強い警戒感を示した。米国はあらゆる手段を用いて、辺野古移設案変更を封殺しようと試み、鳩山政権はこの強い圧力に屈服して、代替施設移設先を辺野古付近に戻してしまった。
 
 鳩山政権内部では、岡田克也外相、前原誠司沖縄担当相、北沢俊美防衛相が、基本的に米国に隷従する姿勢を示しており、鳩山前首相はこうした閣内からの圧力に屈したとも言える。
 
 結局、米国に対して、日本が言うべきことを正当に主張する、画期的な第一歩になるはずだった普天間基地移設問題は、日本側の惨敗に終わった。この惨敗を鮮明に示したのが菅直人政権の基本スタンスである。菅首相は首相就任時点に「日米合意を守る」ことを明言し、主権者国民の意思を踏みにじり、米国の言いなりになる姿勢を鮮明に示したのである。
 
 主権者国民はこの問題を見逃してはならない。メディアは沖縄県での反基地運動の盛り上がりを熱心に伝え、基地反対運動を促進していたはずである。ところが、菅政権が発足し、日米共同発表を守ると宣言した途端、米軍基地反対運動をまったく報道しなくなった。
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天木直人氏の新著『さらば日米同盟』をすべての主権者国民が熟読し、自分の頭で問題を考えるべきである。
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著者:天木直人
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天木氏はあとがきに、著書の二つの目的を明記された。
 二つの目的とは、①日本の安全保障政策について国民に考えてもらいたいこと、②いまこそ日本の政治のなかで正面から日米同盟の誤りを指摘し、平和外交の重要性を訴えることのできる本物の国民的政党が必要であるということ、である。
 
 著書第7章に「アーミテージが明かした米国の本音」と題する節がある。アーミテージ氏は2007年9月に日本経済新聞主催のセミナーで、「米国にとって日本との関係が世界でもっとも重要なのは、日本が世界第二位の経済大国であるためなどではない。日本の人々が政府を通じて米軍基地の使用を認め、安全保障上の(米国の)守備範囲を広げてくれているからだ」と述べたことを紹介している。
 
 つまり、米国は日本が日本の領土を米国軍に提供しているから日米関係が重要なのだと認識しているのである。
 
 日本で在日米軍不要論が高まるのと平仄を合わせるかのように、韓国の哨戒艦沈没の事件が生じて、北朝鮮の攻撃によるものであるとの情報が流布され、米国と韓国による軍事演習などが活発に行われる。
 
 岡田外相も菅首相も口を揃えたように、北朝鮮の脅威、中国の軍拡などを繰り返し強調する。すべてが用意された日米同盟必要論であり、各個人が、自分の目と耳で確かめ、自分の頭でものを考える習慣を完全に失っている。
 
 こうした操り人形のような人々に国の運営を委ねていることを、主権者国民は見つめなおさねばならない。
 
 天木氏は著書のなかで、民主党の藤田幸久議員の国会での追及を高く評価している。藤田議員はタブー視されている9.11テロに関する真相究明を日本政府に迫っている。当然のことながら、米国政府から警戒され、ワシントンポスト紙は藤田氏を名指しで批判する論評を掲げてもいる。
 
 天木氏は、「9.11事件が米国やイスラエルの陰謀であるという説は、日本よりも世界で根強く指摘されてきた」と指摘したうえで、イタリアのコシガ元大統領がイタリアの新聞「コリエレ・デラ・セーラ」紙上に次のように話したことを紹介している。
 
「欧米のすべての諜報機関は知っている。9.11はアラブ諸国に避難を差し向けさせ、アフガンとイラクの戦争に西側を参加させるために、米CIAとイスラエルのモサドによって計画され、実行されたことを。・・・・・9.11事件には、レーダーやスクランブルの担当者の中に工作員を侵入させるなど、高度の専門家が動員されていた。」
 
 著書には、コシガ大統領が1985年から92年までイタリアの大統領を務め、92年のボローニャ駅爆破事件に自分も関与していたことを認め、その責任を取って大統領を辞任したという筋金入りの告発者であることも記されている。
 
 在日米軍は米国の戦争のために存在するものであり、日本の安全保障のために存在するとの説明は、あくまで大義名分に過ぎない。「抑止力」なる言葉は政治的なプロパガンダであり、「抑止力」の解釈には天と地との間ほどの大きな幅がある。
 
 在日米軍の存在を正当化する客観的な理由が存在しないことが、「抑止力」といった実体のない、空虚な言葉にすがるしかない現実を生み出しているのだ。
 
 政治家による「抑止力」の発言は、その政治家自身が米国の支配下に置かれている現状を示す言葉と解釈して間違いないと思われる。対米忠誠、対米隷属を象徴する標語が「抑止力」であると見なすことが、市民の賢明な知恵であると言える。
 
 米官業による日本政治支配から脱却すること。日本の主権者国民が権力を掌握し、日本政治を運営する、新しい日本政治の構造を築き、その構造を盤石なものにすることが、昨年8月以降の日本政治新時代の最重要の課題である。
 
 平和祈念式典に際して、まずは、日本の安全保障政策について、主権者国民がすべてを一から考え直す必要がある。
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