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Wednesday, July 22, 2009

【日本は“モノづくり資本主義”で世界をリードする!──榊原英資『大不況で世界はこう変わる!』への異論】

【日本は“モノづくり資本主義”で世界をリードする!──榊原英資『大不況で世界はこう変わる!』への異論】

 【出展引用リンク】:
     
    http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2009/07/post_325.html


【引用始め以下の通り】

 榊原英資=早稲田大学教授の新著『大不況で世界はこう変わる!』(朝日新聞出版)はなかなか面白い。ガソリンで走る自動車とスーパーマーケットやファストフードに象徴される大量生産・大量消費・大量廃棄の20世紀の米国型資本主義の文明が終わりつつあるというその論旨に私は賛成だし、その状況下で日本は江戸時代をモデルとして農業を基盤とした環境大国として進むべきだという方向性についても基本的に同意する。しかし、同書が第3章「“モノ”づくりの落日」で、「金融から“モノ”づくり」だとか「アメリカから東アジアへという現状分析や予測は明らかに的外れだ」と言っていることには大いに異論がある。

●消費財と資本財を区別しないと

 榊原は言う。「輸出は2007年にはGDPの16.2%」と輸出依存度が高く、「その輸出の86%は製品、機械、輸送用機器で、輸送用機器だけでも2007年の全輸出の24.8%に達している」のであって、「まさに自動車を中心とする製造業が日本の輸出を支え、日本経済の景気回復を支えて」いる。「しかし、ここにきて状況は激変し」て米国の消費が冷え込んで「日本の輸出が急落し…“モノ”づくり企業に大変な打撃を与えて」いて、「日本を支えてきた製造業がこの大不況を乗り越えて再びかつての繁栄をとりもどすのかどうかは、必ずしも明確ではありません」。そこで、農林水産業の第1次産業と医療・介護など第3次サービス産業が「日本を引っ張っていく」ようにしなければ、と。

 違うと思う。第1に、日本のGDPに対する輸出の比重は16%で、韓国や中国の38%程度に対して高くないし、香港の166%やシンガポールの185%に対しては比較にならないほど低い。

 第2に、その輸出の仕向地を見れば、アジア向けが50%近くを占めていて、米国向けは16%にすぎない。

 第3に、輸出の中身つまり(量ではなく)質に着目すると、かつての日本は自動車・家電など大量生産型の「耐久消費財」の輸出国として世界に名を轟かせたが、現在は部品や生産設備など少量多品種生産型の「資本財」が輸出の中心で、「自動車を中心とする製造業が日本の輸出を支え」ているというのは誤解を招く言い方である。

 消費財・耐久消費財と資本財を区別して日本の輸出の質を捉えるには、貿易統計の中の「主要商品・特殊分類別輸出額」を見なければならない(総務省統計局→統計データ→分野別一覧→日本統計年鑑→第15章→15-3)。2008年は変動が大きいので07年の数字を見ると次の通り(単位=10億円、()内は%)。



 輸出総額は84兆円で、その半分強(52%)の43兆円を占めるのが資本財である。これは部品や生産設備などで、そのままの形で輸出先の消費者の手に渡るものでなく、相手国の工場に送られてその企業の資本形成に資するので資本財と呼ばれ、生産財という言い方もある。部品には、例えば、愛知県豊橋市の樹研工業が作る世界最小の超精密プラスチック歯車とか岡山市のナカシマプロペラが作る船舶用プロペラなど、また生産設備には、例えば、福井市の松浦機械製作所が作る高速5軸切削マシニングセンターとか和歌山市の島精機が作るコンピューター制御の自動ニット編み機など、いずれも世界で日本でしか作っていないものや世界シェアNo.1のものが数多く含まれている。

 さらに、中国に主力工場を持つキャノンが、ノウハウを盗まれたくない中枢部品だけ国内で製造して中国に送って組み立てさせるといったケース、YKKがファスナーそのものは世界70カ国120カ所以上の工場で製造するけれども、そのための製造マシンは富山県黒部市の本社工場で開発・製造して出先に送り出すといったケースもある。

 工業用原料の中でも、化学品、金属、繊維品などには、例えば日本が圧倒的な世界シェアを占めるカーボンファイバーや超高品質の鋼や特殊合金などがあり、それらも含めれば何と輸出の7割近くが広義の資本財で占められている。

●米国よりもユーラシアを目ざして

 つまり、日本は、かつてのように大量生産型の耐久消費財を主として米国市場に輸出して稼ぎまくった発展途上国型の経済をすでに卒業して、十分な内需を持ちながら、なお高度の技術力で他の追随を許さない高品質=高付加価値の資本財を主としてアジア諸国に輸出して有り難がられている独特の成熟先進国型の経済に移行を果たしている。

 そこでは、日本が高度な資本財を供給し、それを使って中国はじめアジア諸国が(日本企業の出先を含めて)消費財を生産して輸出して稼ぎまくるという垂直的な分業が成り立っていて、米国の消費不況の影響は(トヨタのような、未だに国内でかなり多くの完成車を造って主に米国市場に輸出していた“遅れた”消費財企業を除くと)直接的でなく間接的である。しかも、アジア諸国が良質の消費財を作り続けようとすれば、日本の高度な資本財を購入し続けることが絶対的に必要で、だからアジアはじめ全世界の諸国は日本に対して赤字であるけれども、それを「けしからん」とは誰も言わない。そのためかつて散々日本を悩ませた「貿易摩擦」は今やほとんど死語と化した。

 付け加えれば、この高度な資本財の供給国という世界貿易の中でのユニークな地位の獲得と維持には、大企業ばかりでなく、上述のように精密機械・部品や高度素材や環境技術やIT関連ハード&ソフトなどをはじめ世界No.1クラスの技術を持つ中小企業、ローカル企業、町工場までが大いに貢献している。

 従って「輸送用機器だけでも2007年の全輸出の24.8%に達してい」て「まさに自動車を中心とする製造業が日本の輸出を支え、日本経済の景気回復を支えて」いるという榊原の言い方は混濁的である。確かに製品としての乗用車と二輪車類と資本財としての輸送機器を合わせた「輸送機器」は(この統計では)輸出の25.7%を占めるが、乗用車だけなら15.1%で、しかもそれは発展途上国型経済の時代の名残にすぎない。精魂込めたモノづくりの精神と技は資本財の分野で確実に受け継がれ深化しているのであって、そこにこそ日本が21世紀の世界を生き抜いていく1つの筋道がある。米国の強欲金融資本主義が崩壊して、果たして強欲でない金融資本主義に戻るのか、もっと遡ってピューリタン的勤勉産業資本主義に戻るのか、はたまた全然別の方向に転身するのか、再建の方向が定まらない中で、日本は率先、モノづくり資本主義でますます世界の模範として尊敬される道を自信を持って選ばなければならない。また21世紀の繁栄のセンターはユーラシアであり、中国、インド、ロシア、欧州を4極としたユーラシアの大繁栄に日本のモノづくりの力を結びつけていくこと、そのようにユーラシア全体と日本とを結びつける歯車として「東アジア経済共同体」の形成にイニシアティブを発揮することが戦略的課題となる。

 民主党政権の経済閣僚に入閣するとの噂もある榊原が、モノづくりは終わったなどと世迷い事を言っていたのでは困ってしまう。▲


↓「高野論説」過去記事はコチラ↓


投稿者: ニュース・スパイラル 日時: 2009年07月21日 19:21 | パーマリンク

【以上引用終わり】


【私のコメント】

1.世界的な、経済危機とは、いっても、世界の経済の本体の輪車(わぐるま)は、経済状況の谷間に、落ちてしまったが、この輪車を、もとの起動に戻すために、一回転でも、逆回転することは、できないのである。
 
2.ここに、必要なことは、世界の真実の姿の経済の状況・動向の把握に努めて、経済的な危機を引き起こした金融バブルの正体が、どのようなものの要因で、引き起こされたかの原因の究明の開始をすることが、今後の対策として、その失敗を繰り返すことがないように、することが大事であると思います。

3.原因を究明し、その失敗を繰り返すことがないようにするために、そこに存在していて、制度的な不十全な国際経済政策に対する監視機能等や今後に必要となる経済的な方策等の国際的な制度機構を確立するための構築に向けて、協議の積み上げながら、国際的な新しいルールを築き、国際間で、合意されるべき経済政策運営方法を育成・確立していけば良いのである。今までの経済政策の中で、不全、誤謬の原因となっているものを、排除し、現在より、優れた制度を創生し、改善していけば良いのである。 
 
4.国際的に、合意が出来るような、経済システムの構築を、多くの国家との協議を基にして、焦ることなく、一歩一歩進めていけば、やがて、必ずや、経済の局面が、良くなることでしょう。

5.すでに、世界の経済活動の人口数の分布において、あるいは、経済的な、拠点として、米国中心の経済では、なくなっているのである。 経済の重心軸が、広く、多方面に移っているのである。

6.この経済の激動を見抜けなかった政治・財界経営者等の当事者達に、経済的な路線の誤謬があったのである。世界の経済活動においても、繁栄と衰退のライフサイクルの変動が、世界の多方面に生じているのである。

7.これからの世界を担うべき若き人達は、進み行く道を誤ることがないように、外の世界に好き嫌いのような偏見を持たずに、海外世界の動きや世界の人々の状況に関心をもって、しっかりと目的をもって、大きな流れを見つめ直し、その動向の状況を客観的に、掴(つか)むことが、求められる時代なのである。

8、がんばれ、日本男子よ。世界の果てまで、世界の人達と共に仲良く、活動の舞台を広げていきなさい。


【追記】榊原英資氏も、高野孟氏も人間性に優れたりっぱな人であると思います。感謝すべき人たちです。


【参考リンク1】:榊原英資 :wikipedia :
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A6%8A%E5%8E%9F%E8%8B%B1%E8%B3%87

【参考リンク2】:高野孟
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%87%8E%E5%AD%9F

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次期政権は、現検察庁の人事行政組織を解体せよ。自民・公明党政権は、忍者の用兵術を心得ていなかったのだ。 敵陣の人をも、味方に引き入れるための用兵術を学びなおせ。

次期政権は、現検察庁の人事行政組織を解体せよ。自民・公明党政権は、忍者の用兵術を心得ていなかったのだ。 敵陣の人をも、味方に引き入れるための用兵術を学び治せ。

1.主権者の国民の税金で、賄われた国家の施設である総理官邸での、西松建設の政治献金に係る民主党党首小沢氏の追い落としの作戦を検察庁の出身である漆間の非公式な見解を、そもそも首相官邸で、行うこと自体が、無謀で、粗略な方法であったのである。 まず舞台を表の舞台と裏の舞台の使い分けが、できていないのである。

2.この漆間は、忍術の基本である裏の舞台の敵陣の撹乱のための黒子に徹する戦術を心得ていなかったのである。

3.この程度の男が、良くここまで、内閣の調整官に、抜擢されたのか不思議に思うのである。

4.この漆間は、次期政権で、その因果のために、直ちに、失脚第一号になるであろう。

5.麻生総理は、忍術の里で、仁術や用兵術を学ぶ直すことが必要である。 下野したら伊賀の忍者屋敷に遊びに来なさい。 そこで、多くの庶民の素朴な姿や親子の楽しい幸せな姿を、眺めたり、会話をして、御覧なさい。 もっと、すばらしい、展望がきっと開かれるでしょう。国民ともっと率直に、会話をして、国民の心を掴む術を研究しなさい。

 それには、好きな漫画だけでなく、幅の広い読書をすることを推奨いたします。特に中国の歴史的な古典を通して学ぶことは、人の生き方や生き様を学ぶことで、最適な教材になるでしょう。

6.媚を売る取り巻きの雑言等は、戦いを前にして、不必要である。 自ら、率先して、庶民の懐へ入りなさい。 庶民は、様々な問題をもって、一生懸命に生きていることを、知りなさい。

7.戦いには、正義が必要である。 その正義を自らの手によって、国民の不信を買い、その信頼を捨ててしまったことが、この現在の状況にしてしまったのである。 自らの正義を信じて、人生を歩むべきである。まだ、戦いは、これからである。


8、与党と野党が、相互に正義の旗を掲げて、全脳力を懸けて、正々堂々と戦えば、きっと、国民も大喝采を送るでしょう。

【追記】:忍術のことを話題にしたので、参考として、忍者が活躍した【伊賀の乱】について、参考のリンクを次に紹介致します。
 
  (参考リンク):【伊賀の乱】:
   
       http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E8%B3%80%E6%B5%81

【私のasyura投稿リンク】:
      
       http://www.asyura2.com/09/senkyo67/msg/831.html

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【フランス発】世界初、水素ヨットが地中海の環境調査へ向けて出港

【水素ヨットの紹介です。】


【フランス発】世界初、水素ヨットが地中海の環境調査へ向けて出港

 【出展引用リンク】:http://www.eco-online.org/eco-news/2009/07/21-112315.php

【以下の通り】

【フランス発】世界初、水素ヨットが地中海の環境調査へ向けて出港

世界初の水素で動くヨット「CO2ゼロ号」が誕生した。カーボン・フリーの動力で航海し、地中海の海洋汚染を調査し、さらに航海の新しいスタイルを提案していくことになると、7月9日付けのScience Dailyが伝えた。

 全長12メートルのヨットは、フランスのグルノーブルにある新エネルギー技術/ナノ材料研究所が製造した水素燃料電池を動力とする電気モーターを搭載し、太陽光発電パネルと風力発電タービンも設置している。炭素排出量を減らし温室効果ガス削減に貢献することを目標としているのだ。

 また 船内の実験室では、汚染調査を2010年3月から10カ月間、地中海全域で行う。大気と海、入江の堆積物を調べ、主に石油燃料に起因する汚染について分析する。

 今回のプロジェクトのきっかけは、フランスの環境政策「環境グルネル」の一環である、「海洋グルネル会議(Grenelle de la Mer)」の提案だった。CO2ゼロ号は、アマチュアもプロも、最新技術を駆使したヨットで、環境に配慮し、経済的なエネルギー消費で航海を楽しめる新たな方法を示していくことになる。CO2ゼロ号は2009年12月のパリ・ボート・ショーで一般に公開される予定。

 陸のエコカーと同様に、海のエコシップ、エコヨット、エコクルーザーなど、技術革新によって、輸送からレジャーまで、船舶による海洋汚染がなるべく早く解決されるといい。

(翻訳サポート:中野よしえ 文:温野まき)

Science Daily
 http://www.sciencedaily.com/releases/2009/06/090619125909.htm

【以上終わり】

【私のコメント】:
 
 日本の若者よ、世界の人々が未来への道のりをつくる努力をしていることを学べ、未来社会への道を切り開くために、奮闘せよ。 果敢に挑戦して、失敗を恐れるな。

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