2009年9月29日火曜日

【新技術取り入れた太陽熱発電所で世界市場へ参入・三井造船(09/09/29)】の紹介



新技術取り入れた太陽熱発電所で世界市場へ参入・三井造船(09/09/29)

【出展引用リンク】:
   http://eco.nikkei.co.jp/column/ekouma/article.aspxid=MMECf2000019092009

【引用始め】以下の通り
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滝順一(たき・じゅんいち)
日本経済新聞編集局科学技術部編集委員。ワシントン支局、大阪編集局経済部編集委員などを経て07年より現職。地球環境問題などを担当している。ちなみに「エコうま」とは、エコな勝ち馬に乗って、環境理想郷「エコトピア」を目指そう、というメッセージをこめた

 米国西部や地中海周辺など、豊富な日射が得られる地域で太陽熱発電所の建設が進みつつある。太陽の光を反射鏡で集めて高熱を作り出し、お湯を沸かして発電機を回す。アイデア自体は古いが、技術革新で再び注目されている。溶融塩という特殊な液体を、熱を運んだり蓄えたりするのに利用するのが新しい。

 三井造船はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで日本の研究者が考案したユニークな太陽熱プラントの建設を請け負い、それを契機に太陽熱発電の世界市場への参入を宣言した。同社機械・システム事業本部の奥幸之介事業開発部長に太陽熱発電の市場やアブダビ・プロジェクトの中身などを聞いた。


――太陽熱発電は、日本国内でこそ太陽光発電(太陽電池)に比べて、注目されていませんが、海外では動きが活発ですね。

 「世界的にブームが起きている。将来の市場規模については、絵に描いたもちに過ぎないという人もいるが、2008年の世界の太陽熱発電の設備能力(電気出力)は600メガワット(メガは100万)程度だったが、12年には3~5ギガワット(ギガは10億)、20年には16~28ギガワットに成長するといわれている」

 「米国とスペインで建設計画が活発で、UAEやオーストラリア、リビアなどでも大きな計画が動いている。米国ではカリフォルニアやネバダ、アリゾナなどの州で次々とプラントの建設が進む」

 「国際エネルギー機関(IEA)が08年に出した報告書で、仮に2050年時点の世界の二酸化炭素(CO2)排出量を現在と同じ水準まで抑えることを目指すなら、250メガワット級の太陽熱発電を毎年45基ほど建設していく必要があるとしている。50年に排出半減を目指すなら、毎年80基だ」

「1メガワット当たりの建設費を4~5億円とみて、計算すると、市場規模は年間5~8兆円に達する」


――サハラ砂漠に発電所をつくって欧州に送るなど、海外の構想はスケールが大きいですね。


三井造船の機械・システム事業本部・奥幸之介事業開発部長


 「デザーテックと呼ばれるプロジェクトは、北アフリカ、中東で発電し、直流送電網で欧州に電気を送り、50年までに欧州の電力の50%を賄うという。欧州は52兆円を投資する計画とされ、送電線などのメーカーは目の色が変わっている」

 「夢物語に聞こえるかもしれないが、北アフリカと欧州の間には、すでに海底送電線が通っており、具体性はある。発電した現地で電気を使って、余った分を欧州に送る。太陽熱発電は規模が大きいほど効率が高まるので、大きなものをつくって余った分を送るという発想だ」


――国内では、石油ショック後に太陽熱発電の試験設備がつくられましたが、実用化には至りませんでした。

 「サンシャイン計画の四国での実験以降、日本では難しいとの見方が一般的だ。しかし、日本にはかなりの日射量を得られる地域もあり、立地可能性は再検討する必要がある」


――技術面でのブレークスルーがあったのですか。

 「溶融塩と呼ばれる物質を太陽熱で加熱する。溶融塩はセ氏500度くらいの高温まで液体の状態で熱を蓄える。雲が出て日射が減るくらいの変化では熱出力が影響を受けにくく、熱い溶融塩を冷まさないよう断熱タンクに貯めておけば、夜間も含め24時間の運転ができる」

 「大規模なプラントになれば、効率は太陽光発電をしのぐことになる。悪天候が2~3日続いて溶融塩が固まってしまうのを避けるため、加熱用の補助ボイラーを備える必要はあるが、潜在力は大きい」


――溶融塩とはどんなものなのですか。

 「高温で液体になる特殊な塩のことで、化学プラントなどで広く使われている。太陽熱発電プラントに適した性質を持つ組成の溶融塩を採用している」


――アブダビに建設中のプラントの特徴は。


アブダビで建設中のビームダウン式の集光実験施設(三井造船提供)
《クリックで拡大》


 「見るからに未来的な外観をしており、現在のタワー型の一歩先を行くプラントだ。太陽光を2回反射させるビームダウン型の構造が特徴だ。タワー式のデメリットを克服しようと東京工業大学の玉浦裕教授らが考案、採用されたプロジェクトで、三井造船が建設を請け負っている」


――タワー式のデメリットとは?

 「タワー式は、レシーバー(太陽熱で溶融塩を加熱する装置)がぐるりとタワー上部の周囲を取り囲む形だ。レシーバーは溶融塩が流れるパイプがびっしり並んでいる。ただ、レシーバー全体が常に均等に光を受けているわけではないし、風で熱が奪われる。高い場所へ溶融塩を揚げるのにエネルギーを食うという非効率もある」

 「ビームダウン式は、周囲に配置した多数の1次反射鏡で太陽光を反射し、中央の大きな2次反射鏡に光を集める。2次反射鏡はその真下にある『るつぼ』のような装置に熱を集め、るつぼの内部を均質に熱する」

 「るつぼのような装置がレシーバーであり、その内側に、溶融塩が流れるパイプが並ぶ。」


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【引用終わり】以上の通り

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