【出展リンク】: http://www.youtube.com/watch?v=PubFvRFX9Ks
HORIBA Wonder Channel 「マングローブ」
熱帯、亜熱帯地域の河口に出現する森、マングローブ。
川の流れが穏やかで、潮の満ち引きにより泥質の干潟が現れるような場所に形作られる。
マングローブの中に自生する植物は、およそ百種類ほどあることが知られているが、数の 上では、オヒルギやメヒルギといったヒルギ科の植物が圧倒的に多い。
そもそも、このヒルギ科の植物が持つ不思議な能力が無ければ、マングローブが形作られ ることは無かったと言えるだろう。
ヒルギ科の植物の多くは、細長い鞘のような果実を実らせる。種は鞘の中の、枝に近い部 分に入っている。
一般的な植物は、種はその中に含まれている栄養分で発芽するが、ヒルギ科の種は枝から 栄養分を得て、枝に付いたまま鞘の中で発芽する。
ある程度発芽が進んだ段階で、鞘は枝から離れてゆく。
鞘が突き刺さることで、潮が満ちても流されることなく、ヒルギは干潟の中で世代を重ね 、マングローブという森を作ることができたのだ。
このような発芽の仕方を、胎生実生と呼び、ヒルギ科以外の植物では極めてまれであるし 、ヒルギ科の植物でも、根元が干潟でなければ発生しない。
ではヒルギは、どうしてそこが干潟であることが判るのだろうか。河を遡って満ちてくる 海水に含まれている塩分が関わっていることは想像に難くない。しかしそれだけでは説明 が付かないケースがある。
南大東島の大池には、世界でも極めて珍しい陸封型のオヒルギ群落がある。この池の水は 深い部分は海水だが、オヒルギ群落のある湿地帯は淡水である。しかし、このオヒルギも また、胎生実生を行う。
胎生実生を行うか否かは、塩分というよりも、どの程度の時間、根や幹が冠水する環境で あるかがポイントになる。大池に陸封型オヒルギ群落が存在するのは、この池が海と繋が り、干満の差で水面の高さが変わるからに他ならない。
ヒルギの根の内側には塩分を濾過する柔毛があり、それでも取り込まれた過剰な塩分を、 一枚の葉に集めるという、不思議な能力も備えている。
しかしヒルギにとってより重要なのは、干満の差による水面の変化であり、胎生実生も満 潮で泥に刺さることなく漂流する種が、遠くの土地で速やかに根付くための工夫だったの かも知れない。
マングローブには、不思議な生態系が幾つか存在するが、その多くは潮の干満というリズ ムから生まれている。
ヒルギもまた、干潮と満潮を計るセンサを持ち、そのリズムでマングローブという不思議 な世界を作り出してきたのだ。
人類には、これほどまでに自然を計るセンサは無い。
しかし人類には、分析力という種を超えた力がある。
その分析力で自然を計り、多様で美しい地球の姿を守ること、それが人類に与えられた使 命といえるだろう。
ハイテクの一歩先にいつも堀場製作所
カテゴリ: 教育
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【参考リンク】: 【マングローブ】 :
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%96
マングローブ(英: Mangrove)は、熱帯 - 亜熱帯地域の河口汽水域の塩性湿地に成立する森林のことである。紅樹林または海漂林とも言う。世界では、東南アジア、インド沿岸、南太平洋、オーストラリア、アフリカ、アメリカ等に分布し、日本では沖縄県と鹿児島県に自然分布するが、本州にも人工的に移植された場所がある(後述#日本のマングローブ)。
成立条件 [編集]
熱帯から亜熱帯の海水に浸る土地に成立する。波当たりの強い場所では見られず、主としてある程度以上の大きさの川の河口域に成立する。しかし、波当たりがなければ、たとえば内湾などでは普通の海岸でも生育する場所がある。
波当たりのない、遠浅で汽水の場所であるので、泥がたまりやすく、マングローブ林より海側の区域は干潟になる場合が多い。泥質に生育する樹木には往々に見られることであるが、泥質の中は酸素が不足がちになるため、呼吸根といわれる、地表に顔を出す根を発達させるものが多い。
マングローブ林の、外縁(海側)のものは満潮時には幹や一部の葉まで海水に浸り、内側のものは塩分を含む泥質ではあるが直接に海水を被ることはなくそこから陸上の植生につながる。生育する植物の種は群落内の各地点で異なり、耐塩性の違いなどによって帯状分布を示す。
マングローブ林は、亜熱帯上部、たとえば九州ではせいぜい2mの高さのところもあるが、熱帯地域では30mに達するものがある。また、特有のつる植物もあり、場所によっては若干の草本も出現する。
生態系の特徴 [編集]
マングローブは干潟の性質を持ちつつ、そこに樹木が密生する場所である。干潟は、河川上流からや海から供給される有機物が集まって分解される場所であるため、非常に生産力の大きい環境であり、多くの生物の活動が見られる場所である。しかし、表面構造の単純さが大きな難関になっている。それに対してマングローブでは同様な環境でありながら、樹木が密生し、特徴的な呼吸根が発達することでその表面の構造が複雑になり、様々な動物の隠れ家を与え、その幹の表面はコケ類や地衣類の繁殖を許す。
底質は砂泥で、多くの有機物を含むことから、表面以下では有機物の分解に伴う酸素消費によって嫌気性な環境となり、硫化水素の発生を引き起こす。
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【私のコメント】
マングローブは、オヒルギやメヒルギといったヒルギ科の植物類で、海岸の海水の中で、育って形成されている。
海水の塩分に、耐性できる特徴を有している。
海岸の暴風対策、海岸の侵食や保全に、有効であり、また、牧畜牛の飼料にも使用されている。
この植物類の有効活用とその環境の保全は、これから、未来に、大きく広がっていくであろう。
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