【抜粋引用】以下の通り
東京湾
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東京の海ってすごい 魚の豆知識、レシピも紹介
東京の海ってすごい 魚の豆知識、レシピも紹介 2010年2月20日 魚の上手な食べ方や焼き魚、煮魚のレシピも紹介するユニークな小学生向け副読本が完成した。東京の海を学ぶ「食育」として、都水産課が現場の小学教諭や栄養士らと練り上げた。評判は上々で、都内のほとんどの小学校が活用する意向を示したという。 「さかなってすごい!」と題して、魚の一生や食物連鎖、漁から流通、消費までの流れを解説した。東京の島々を囲む排他的経済水域が日本の海の38%を占めて日本で一番広いことや、キンメダイの仲間が第一位の「東京でとれる水産物のベストテン」などの豆知識も盛り込んだ。 「魚は食べにくい」「調理が面倒」といった理由で、若い世代の「魚離れ」が指摘されることにも着目。割りばしを使ったアジの内臓の簡単な取り方や、魚を食べる時に背骨を上手に取るコツも写真入りで解説した。 A4判カラーの計二十ページで、二十万部作製。担当者は「副読本をきっかけに、東京の海に興味を持ってほしい」と話している。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20100220/CK2010022002000048.html |
ガス事業の土壌地下水汚染
藤原きよみの重金属による底質汚染と重金属底質環境基準のありかた
藤原きよみの重金属による底質汚染と重金属底質環境基準のありかた藤原きよみの海が好き、釣りが好き、地球が大好き。 http://kiyomi.blog.eonet.jp/ 底質汚染分科会は大阪府神崎川の底質ダイオキシン類汚染の公表を契機に発足しました。 水の底の蓄積された底質汚染は多くの人に理解されている訳ではありませんが、食物連鎖を通しての人の健康リスクや生物多様性への影響など多くの問題が抱えています。 当分科会は行政や学識経験者を招いて底質汚染に関するセミナーを開催してきました。この間、全国の底質汚染の現状が徐々に明らかになり、底質汚染による底生生物の影響や汚染原因解明手法も分かってきました。 底質汚染分科会の特別会員である環境カウンセラーの藤原きよみさんの主張する「三世代先の海いつまでも」に良く表れているように、環境は子孫からの預かりものでございます。この数十年で大変悪くなった底質汚染ですが、汚染濃度が高いところは低下傾向にありますが、底質汚染の拡散とも考えることができるのではないでしょうか。 ブログ「底質汚染ラーニング」で多くの底質汚染の情報を収集してきました。また、その情報を下記のホームページに掲載しています。 私たちの時代に、底質環境を保全し、健康リスクを低減させると共に、恵み豊かな海の再生を図ることが現代人の使命ではないでしょうか。 それでは底質汚染について勉強しましょう。はじまり ハジマリ パチハチパチ! 日本の地球化学図や「港湾底泥中の粒子状金属の濃度レベルとその底生生物への影響」から主な資料を引用して説明します。 日本の地球化学図や「港湾底泥中の粒子状金属の濃度レベルとその底生生物への影響」から主な資料を引用して説明します。 仙台も水銀が高くなっています。 東京湾(東京・千葉・市原・木更津・横須賀・君津・鎌倉・茅ヶ崎・小田原・熱海が高い)伊勢湾も水銀が高いですね 大阪湾(大阪湾奥を汚染源とした東半分、阿南から御坊を結んだ線の北側。淡路島の南および西側は水銀が高い。) 瀬戸内海(大阪・神戸・堺・岸和田・姫路・和歌山・徳島・淡路島の五色の浜沖・新居浜沖・岩国等が水銀が高い) 九州(水俣・鹿児島国分・宿毛沖が水銀高い) 図は底質に含まれる水銀を表しています。赤色は0.25~126mg/kg、黄色は0.14~0.18mg/kgで、 下の図に示すよう水銀含有量が0.15mg/kgを超えると底生生物はほとんどいなくなります。 佐渡島、宮城、東京、神奈川、静岡、愛知、三重、大阪、瀬戸内海、水俣等が高いです。橙色~赤色のところは底生生物が水銀により大きく影響を受けていることになります。 東京湾の鉛底質汚染は赤色の横浜の奥の東京・市原・木更津ということになります。 大阪湾東3分の1が特に鉛底質汚染が進んでいます。 赤 色:45mg/kg オレンジ色:45~40mg/kg 橙 色:40~35mg/kg 黄 色:35~30mg/kg 図に示すように、鉛含有量が47mg/kgを超えると底生生物はほとんどいなくなるとのことですので、鉛により底生生物がほとんどいなくなるっている範囲は赤色で、大阪・神戸・堺・岸和田・姫路・赤穂・倉敷・徳山・尾道・徳島・淡路島の五色の浜沖・新居浜沖・岩国等が、鉛の影響を受けて底生生物がほとんどいないことになります。 海の底にも有害物質が蓄積されています。 カドミウムと底生生物の説明をします。赤色は1.4~0.3mg/kgを示します。カドミウム含有量が1.2mg/kgを超えると底生生物はほとんどいなくなります。東京湾・伊勢湾・大阪湾・周防灘が高いですね。赤い所のうち濃いところが底生生物がほとんどいないことになります。赤色はカドミウムが1.4~0.3mg/kgの濃度です。カドミウムの含有量が1.2mg/kgを超えると底生生物はほとんどいなくなるとのことですので、カドミウムにより底生生物がほとんどいなくなるっている範囲は赤色である東京湾全域と銚子沖ということになります。 赤色:1.4~0.3mg/kg カドミウムの含有量が1.2mg/kgを超えると底生生物はほとんどいなくなるとのことですので、カドミウムにより底生生物がほとんどいなくなるっている範囲は赤色である大阪湾の東4分の1程度ということになります。 赤は1.3~0.3mg/kgですので、赤色の中心部分の 大阪や周防灘・姫路・岡山・岩国・自衛隊築城基地・苅田が高く、カドミウムにより底生生物が棲めなくなっているようです。 赤色は334~100mg/kg、黄は77~66mg/kgクロムが含まれています。クロム含有量が81mg/kgを超えると底生生物はあまりいなくなりますので、橙色~赤色のところの横浜・東京・船橋・千葉・市原などがクロムの影響で底生生物が少なくなっているようです。 赤色:334~100mg/kg 橙色:99~78mg/kg 黄色:77~66mg/kg 橙色~赤色のところの横浜・東京・船橋・千葉・市原などがクロムの影響で底生生物が少なくなっているようです。 赤:334~100mg/kg 黄:77~66mg/kg クロム含有量81mg/kgを超えると底生生物はあまりいなくなります。赤色や橙色のところの大阪湾奥を汚染源とする大阪湾東半分や、徳島・小松島付近が汚染源と思われる淡路島西南部や高松から阿南の間の沖ではクロムの影響で底生生物が少なくなっているようです。淡路島西側はクロムが高いですね。 赤:334~100mg/kg黄:77~66mg/kg 橙色のところの大阪・淡路島南西部・徳島・新浜沖・高知・須崎がクロムの影響で底生生物が少なくなっているようです。 クロム含有量が81mg/kgを超えると底生生物はあまりいなくなることが分かりますね。 亜鉛と底生生物の説明をします。亜鉛含有量が150mg/kgを超えると底生生物はほとんどいなくなります。秋田、宮城、千葉、東京、富山、愛知、三重、福井、鹿児島などが高いです。赤い所は底生生物がほとんどいないことになります。 赤:422~138mg/kg 赤くなっている東京湾や横須賀・茅ヶ崎・銚子などは亜鉛の影響で底生生物が少なくなっています。 赤いところは422~138mg/kgです。 亜鉛含有量が150mg/kgを超えると底生生物はほとんどいなくなります。 赤くなっている大阪湾や和歌山・徳島・香川・播州・岡山は底生生物が少なくなっています。 赤くなっている伊勢湾や、海南市から阿南市を結んだ線の北側や姫路・高松付近も底生生物が少なくなっています。 赤:422~138mg/kg 大阪・多奈川・神戸・姫路・岡山・小豆島・豊島・和歌山・海南・福良・高松・観音寺・水島・福山・尾道・広島・岩国・四国中央・新浜・西条・大分・中津・宇部・小野田など瀬戸内海全体の亜鉛が高く底生生物の棲息が妨げられている。 三世代先の海、いつまでも。 / 藤原きよみ島育ちの父は私が幼少の頃からよく海につれていってくれました。夏休みは家族8人で必ず海でキャンプです。幼すぎて場所はわからないけど磯場が多く海の生き物がたくさんいて楽しかった。おてんばな私はフジツボで手足を切ったりなんてあたりまえ^^。急な突風、天候の変化、高波、雷雨。。。「自然は楽しい反面怖い」 子供だったけど無茶はしちゃいけないって感じました。 楽しかった子供のころの海の想い出。 私くらいの年齢の夫婦の子供達が大人になってまた子供を産んで。。。その三世代先の海がいつまでも健康であってほしい。 未来の海を大切に思うから、未来をつくる今の子供達の命の大切さを。 三世代先には私はもちろん生きてはないけどその時の子供達が豊かな自然恵みを受ける事ができたらいいなって。。。そのために今私達、大人が出来る事ってなんだろう。 結論底生生物が明らかに減少する重金属濃度は下記の通りです。水 銀:0.15mg/kg カドミウム:1.2mg/kgを ク ロ ム:81mg/kg 亜 鉛:150mg/kg ダイオキシン類:21.5pg-TEQ/g http://atcwsr.earthblog.jp/e110975.html |
東京湾底質コアサンプルを利用したPFCs の汚染史解明
東京湾底質コアサンプルを利用したPFCs の汚染史解明 考察 時代変遷に伴うPFCs 濃度上昇は, これらの製造・利用の高まりを反映した結果であると考えられる。90 年以降の減少, 特にPFOS とその前駆体の濃度減少は大手企業による製造撤退を反映していると考えられる。 一方PFOA の濃度上昇はPFOS類からPFOA 類への利用転換があったためと考えられる。同様にPFTrDA 分岐異性体比率の上昇は, 直鎖に比べ分岐異性体の利用が伸びている事を反映していると考えられる。FTCA,FTUCA は北極圏湖底の底質コア試料からの検出報告がある一方, 本調査においては不検出であり, テロマー化合物の高い揮発性による揮散・極圏での沈降(グラスホッパー効果)によるものと示唆される。FOSAA とPFOA に見られた60 年頃のピークの原因は不明であり, さらに調査が求められる。 |
東京湾における底棲魚介類の種組成と生物量の変遷
東京湾における底棲魚介類の種組成と生物量の変遷 「内分泌かく乱化学物質及びダイオキシン類のリスク評価と管理」から 1.はじめに 2.東京湾20定点調査とはそこで,東京湾における底棲魚介類群集の質的及び量的な変化を追跡するために,2002年12月から東京湾内湾部(神奈川県の観音崎と千葉県の富津岬とを結ぶ線以北の水域)に設けた20定点(図1)において,神奈川県の横浜市漁業協同組合柴支所に所属する5トンの小型底曳網漁船を傭船して,原則として年4回(春:5月,夏:8月,秋:10月末,冬:2月)の試験底曳き調査を行っています(以下,東京湾20定点調査という。)。使用される網は,普段の操業に使われているものと同じで,網口の高さ60cm,幅5.5m,網目5cm,魚捕り部の網目3cmのビームトロールです。曳網速度は2ノット,曳網時間は着底から10分間とし,漁獲物から魚類,甲殻類(エビ・カニ類やシャコ)及び軟体動物(イカ・タコなどの頭足類と貝類)を選び出し,氷蔵して研究所に持ち帰りました。持ち帰ったサンプルは,後日化学分析に供するため,ホルマリン固定ではなく凍結保存とし,種を調べ,種別の個体数を算定して重量を測定しました。 なお,東京湾20定点調査は,1977年から1995年まで東京大学農学部水産学第一講座(清水 誠教授(当時))が行った調査であり,年に2~7回,合計75回の調査が行われました。2002年12月から国立環境研究所がこれを再開し,年4回の試験底曳き調査とともに水・底質試料の採取も併せて行う包括的な環境調査として実施しています。本稿で述べる底棲魚介類の種組成と生物量の経年変化の解析には,2002年12月から2004年10月に行われた9回分のデータを使用し,単位努力量当りの漁獲量(CPUE:ここでは1曳網当りの漁獲量)を調査年ごとに算出して解析に用いました。 3.何が分かったか?(1)漁獲物組成2002年12月12日から2004年10月28日までの9回の調査で漁獲された種は魚類78種, 甲殻類44種及び 軟体動物34種(貝類25種,頭足類9種)で 合計156種でした。 個体数(総数は28,159個体)では, 魚類が組成比で31.2%(8,794個体)を占め, 甲殻類は43.8%(12,346個体), 軟体動物は25%(7,019個体)でした。 軟体動物のうち, 貝類は22%(6,165個体), 頭足類は3%(854個体)でした。 一方,重量では,総重量897.4kgのうち, 魚類748.1kg(組成比83.3%), 甲殻類73.5kg(8.2%), 軟体動物75.8kg(8.5%)であり,軟体動物のうち,貝類が34.1kg(3.8%)及び頭足類が41.6kg(4.7%)をそれぞれ占めました(図2)。 図2.漁獲個体数,重量の組成比(2002~2004年) これに対し2002年から2004年のデータでは,たった9回で671個体も採集され,魚類総個体数の7.6%も占めていることが明らかとなりました。近年,板鰓類が著しく増加した,ということです。 (2)経年変化からみた2003年と2004年の特徴そこで,改めて1977年から1995年の期間に行われた調査(75回)と2003年と2004年の期間に行われた調査(8回)の結果について,漁獲物の組成とCPUEの観点から経年変化の検討を行いました。なお,調査する年によって,海況により調査回数や曳網回数が異なったため,その年の各種の総漁獲量を全曳網回数で割った値,すなわち1曳網当りの漁獲量を種別に求め,その年の種別CPUEとしました。すなわち,(各種のCPUE)=(各年の総漁獲量)÷(その年の全曳網回数)です。 1)出現種数とCPUEの変化出現種数は1977年から1983年にかけて徐々に増加し,その後1987年までは横ばい状態で推移しました。1988年と1989年及び1993年と1994年に若干の減少が見られましたが,1995年までは,ほぼ横ばい状態で推移しました。一方,2003年と2004年は,1977年から1995年までの期間と比べて,種数が高い値を示しました。個体数CPUEは1977年から徐々に増加し,1987年にピークを迎えました。その後1993年にかけて減少し,それ以降1995年及び2003年と2004年まで微増もしくは横ばい状態で推移しました。個体数CPUEでは,1987年の前後1年で急激な増加と減少が見られました(図3)。 図3.CPUE(1曳網あたりの生物量)の経年変化 重量CPUEも個体数CPUEと概ね同様の推移を示しましたが,1987年の前後1年での急激な増減は見られませんでした。1977年はシログチが多く漁獲されたため,比較的高い値を示しました。 また,2003年と2004年には個体数CPUEにおいて低い水準であったのに対し,重量CPUEでは急激な増加がみられました(図3)。これはアカエイ,ホシザメ及びスズキなどの大型種が数多く漁獲されたためです(図2)。 2)種組成と生物量の変化個体数CPUEと重量CPUEにおいて,各年上位10種を占めた種を選び出しました。その結果,1977年から1995年までの期間で上位を占めていたシャコ,マコガレイ及びハタタテヌメリの個体数CPUEと重量CPUEが,2003年から2004年の期間に低下し,これに代わって,アカエイ,ホシザメ,スズキなどの大型種の上位進出が目立ちました。このように,1977年から1995年までの調査期間と比較して,2003年から2004年の期間では上位を占める種の変化が観察されました。シャコ,マコガレイ及びハタタテヌメリの個体数CPUEと重量CPUEは1977年から1980年代後半にかけて増加しましたが,それ以降減少し,1990年代には低い水準のまま推移しました。2003年から2004年の期間も,1990年代と比べ,低水準で変化が見られませんでした。 一方,イッカククモガニやケブカエンコウガニ,ムラサキイガイ及びテンジクダイの個体数CPUEと重量CPUEが,1977年から1995年までの期間と比較して,2003年から2004年の期間は高い値を示し,上位を占めるようになりました。 また,アカエイ,ホシザメ及びスズキの個体数CPUEと重量CPUEが,2003年から2004年の期間に顕著に増大し,1995年以前の調査結果とは明らかに異なる傾向を示しました。このため,2003年から2004年の期間における底棲魚介類全体の個体数CPUEは高くないものの,重量CPUEが高い値を示しました。 3)経年変化の期間区分1977年から1995年までの期間と2003年から2004年の調査期間において,経年変化の期間区分を行いました。重量CPUEが全調査期間において高いものから積算で90%となるまでの27種を対象に調査年ごとの重量CPUEデータを用いてクラスター解析を行いました。クラスター解析の結果から,2003年と2004年はいずれも1977年から1995年の期間とは異なる群を形成することが示され,第Ⅰ期(1977~1983年),第Ⅱ期(1984~1988年),第Ⅲ期(1989~1995年)及び第Ⅳ期(2003~2004年)の4つの期間に区分できることが示唆されました(図3)。 個体数CPUEと重量CPUEは,ともに第Ⅱ期に最も高い値を示し,1987年に最高値を示しました。個体数CPUEと重量CPUEは第Ⅰ期から増加し,第Ⅲ期にかけて減少する傾向が見られました。第Ⅳ期は調査期間が離れているため,第Ⅲ期からどのような推移をしたのかは不明ですが,個体数CPUEでは1990年代と比べてほぼ横ばいか微増,重量CPUEでは1990年代と比較して明らかな増加傾向を示しました(図3)。 このように,1977年から1995年までの調査期間は1980年代半ばを境に,その前後で3つの期間に区分され,2003年から2004年の期間は1つの期間と区分されました。 4.今後の課題上述した通り,2003年から2004年の期間は,1977年から1995年までの期間に優占種であったシャコやマコガレイ,ハタタテヌメリが減少し,イッカククモガニやケブカエンコウガニの増加が見られました。また,アカエイやホシザメ,スズキなどの大型種の増加も見られ,1977年から1995年までの期間とは異なる種組成を示しました。増加が見られたイッカククモガニやケブカエンコウガニを含む小型甲殻類は,マアナゴやテンジクダイ,ホシザメの胃内容物から多く見つかっており,高次栄養段階の生物を支える餌生物としての役割が大きいと考えられています。したがって,これら小型甲殻類の増加が,高次栄養段階の生物の増加に寄与した可能性があります。また東京湾のホシザメは1990年代に,餌生物として主にシャコを捕食し,ケブカエンコウガニなどの小型甲殻類も捕食していたとの報告もあります。 しかしながら,2003年から2004年の期間は,1990年代と同様に,シャコ資源が低水準ですので,シャコ資源の推移と関連づけてホシザメの増加要因に言及することは困難です。2003年から2004年の期間は,1990年代にはホシザメの主たる餌生物ではなかったケブカエンコウガニやイッカククモガニが増加傾向にあったことから,ホシザメの餌生物の種組成が変化した可能性もあります。いずれにしても,今後,東京湾の底棲魚介類群集の食物網解析を行い,その上で近年の東京湾における底棲魚介類の種組成や生物量が変化してきた過程や原因を調べる必要があります。 東京湾の底棲魚介類群集の食物網解析が進むと,環境ホルモンの移行・濃縮過程の解析も可能となり,魚介類を摂取するヒトへのリスク評価にも貢献すると期待されます。また,人間活動が東京湾におけるさまざまな生物の消長にどのように影響を及ぼしてきたのかを今後詳しく解析していく予定です。 5.おわりに本研究では,東京湾内湾部の20定点における試験底曳き調査の結果を基に,各定点の特性や全種の季節変化と分布,種組成と生物量からみた水域区分などについても解析を行いましたが,紙数の制限のため,本稿では言及しませんでした。http://www.nies.go.jp/kanko/news/24/24-2/24-2-02.html |
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